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人手不足やリモートワークの弊害解消も!秋葉原「XR BASE」で見たXRビジネス活用の未来

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家電やオタクの街として発展し、デジタルコンテンツの聖地でもある東京・秋葉原にある最新施設「XR BASE」。

NTTドコモの100%子会社であるNTTコノキューとJR東日本、ジェイアール東日本企画の3社の取り組みにより設立されたこの施設には、最新のXR技術が集められており、なんと入場無料・予約不要で利用することができます。

当サイトではこのXR BASEの取材を敢行し、最新のXR技術を体験してきました。

▽関連記事:エンタメ系コンテンツについてはこちら
ここにしかないXRコンテンツも!最新XR技術を無料で体験できる秋葉原駅構内「XR BASE」に行ってきた

今回はその中から、ビジネスシーンで活用できる法人向けのコンテンツをご紹介します。

同施設を訪れれば、XR技術のビジネス活用に関して大きなヒントが得られることでしょう。

遠隔からの作業支援を可能にする「NTT XR Real Support」

(出典:NTT XR Real Support|株式会社NTTコノキュー

最初にご紹介するのは、建築や医療、飲食や製造など、技術を伴う現場で活躍してくれる「NTT XR Real Support」です。

「MR技術により、遠くにいても隣にいるかのように作業支援が可能に」をキャッチコピーとしたこのサービスは、HoloLens 2やiPhone、iPadを用いたMR技術により、遠隔での作業支援を可能にしています。

XR Real Supportで使用されるデバイスHoloLens 2

作業者側のデバイスのカメラ映像をリアルタイムで遠隔地のパソコンから確認することができ、「ここはこう」「そこはこうして」といった、実際の作業を見ながらの指示が、遠く離れた場所からでも実施できるようになります。

接続は最大で6人までと、多人数による支援も可能です。

さらに優れた点は、空間に画像等のデータを表示できること。この機能を用いれば、作業を進める手元にマニュアルを表示できるので、より円滑で効率的な業務が実現できます。

そしてこの「NTT XR Real Support」ですが、「XR BASE」では実際に体験することも可能です。表示される指示に従い、スイッチを押して電車の模型を走らせるミッションに挑むことができます。

体験者は画像左奥にあるデバイス「HoloLens 2」を装着し、指示者がPCから出した指示を確認しながら、手前のコントローラーを操作します。

手前のコントローラーによって、電車がレールの上を走行。どのボタンを押すかは「NTT XR Real Support」で指示を受けます。

作業者のデバイスで撮影している映像は、このように遠隔地のPCに表示されます。手順を示すことができるうえ音声指示もでき、効率的な業務が可能だと分かるでしょう。

デバイスの映像を映したPC画面。空間中にはマニュアルの表示が。


指示中の画面

空間上には、マニュアルのほかテキストメッセージも表示されるので、どのような作業をすればいいかが一目瞭然。通話や録画もアイコンタップで一発です。

作業者と同期している遠隔地のPCからは映像に描画もできるので、丸で囲って「ここをチェックして」といった指示出しも可能。

作業中の映像は撮影・録画もできるため、熟練者の作業を撮影すれば、保存データをそのままマニュアルとして配布することも可能です。どの現場でも手間暇のかかる説明・研修などが一気に簡略化できそうですね。

体験して感じたことは、作業効率の飛躍的な向上です。従来なら紙のマニュアルを見て片手が塞がるなど非効率的になりがちなところを、ハンズフリーで作業ができるのは革命的でした。

まだ不慣れな業務も、これなら安心して取り掛かることができそうです。

少子高齢化に伴う労働人口の減少により、企業にとって喫緊の課題となっている作業者の技術継承や業務効率化。直感的な操作が可能な「NTT XR Real Support」は、職場環境を変化させ、そういった課題を解決する可能性を秘めた、非常に優れたソリューションだと言えるでしょう。

気になった方は、ぜひ実際に現地で体験してみてください。

▽NTT XR Real Support公式サイト
https://www.nttqonoq.com/service/real-support/

リモートワークのデメリットを解消「NTT XR Lounge」

コロナ禍で広く普及したリモートワーク。全てをデジタル上で完結するフルリモートも珍しくありませんが、機動性・自由度ともに高い分「気軽に質問」「雑談等で交流」などはしづらいデメリットもあります。

これらは新人や中途入社など、まだ仕事を覚え切れていない、働く仲間とコミュニケーションがとれていないといった従業員には特に課題でしょう。

これを解決してくれるかもしれないのが「NTT XR Lounge」です。

パンフレットと実際の画面。右のタブレットにはオフィスに集うアバターが。

「NTT XR Lounge」は、気軽に会話が可能な、コミュニケーションを重視した3Dバーチャルオフィスサービスです。

各人の可愛らしいアバターが集まり、まるでオフィスで働いているかのような感覚が再現されます。

先述したように、リモートワークだと会議以外はチャット・メールといったテキストメインでのやりとりが多く、感情が伝わりづらいという弊害が起こりがちです。

昨今話題となった、主に若い世代の間で、句点が怒っているような冷たい印象で受け取られる「マルハラ」も、テキストでのやりとりが多い環境下ならではの事象かもしれません。

しかし、このサービスでは「エモート機能」により、ユーザーがリアクションボタンから選択した表情や動きを、アバターで表現可能です。テキストや音声以外の表現も可能なことで、お互いの感情を読み取りやすく、よりリアルで円滑なビジネスコミュニケーションが期待できます。

「1人でリモートだと集中しやすいのに話しかけられたら気が散る」という心配も御無用。マイク・スピーカーをオフにすると、アバターがヘッドフォンを着けるなど、ユーザーの操作と連動してアバターが変化し、ステータスを表現してくれます。手動でのステータス変更が不要のため、実際の状態をリアルタイムで共有でき、煩雑さがないところも嬉しいポイントです。

細かい表情や感情でのやりとりからは「常につながっている」という安心感も生まれ、一体感の醸成やチームワークの向上も期待できます。

スタッフの方も、いかに同サービスがコミュニケーションに有効かを説明されていました。

コミュニケーションを促進してくれる「NTT XR Lounge」でのリモートワークなら、雑談を通して、チャットやオンラインミーティングだけでは生まれなかった新たなアイディアが生まれたり、より効率的な業務が可能になるかもしれません。

▽NTT XR Lounge公式サイト
https://www.nttqonoq.com/xrlounge/

案内はおまかせ「NTT XR コンシェルジュ」

少子高齢化による労働人口の減少、これに伴う人手不足は、今後の深刻な社会問題になることが自明となっています。

既に多くの産業で無人化や自動化が進んでおり、飲食店ではタッチパネルでの注文や配膳ロボットが珍しい光景ではなくなりました。

こうした流れにおいて、人手不足を解消するツールとして役立つのが「NTT XR コンシェルジュ」です。

これは、アバターが案内等の応対をしてくれる特許取得済みの接客システムです。アバターは動作追従・表情変更・リップシンク(アバターの口を発言に合わせて動かす)ができるほか、オリジナルアバターも製作できます。

応対はAIのほか、表示はアバターのままでオペレーターにつなぐ有人応対も可能。特に受付などの業務に導入するのが最適で、スタッフの方も「接客上の商品の紹介や店頭のご案内」を活用例に挙げていました。

さらにすごいのは、日本語以外の多言語にも対応していること。人間による受付対応で起こり得る言葉の壁も、「NTT XR コンシェルジュ」は乗り越えてくれます。

テストとして、「360°media」という展示についてたずねたところ、英語で画像のような案内が瞬時に返ってきました。

こうした技術は、外国人観光客が多い昨今、観光地などではかなりの活躍が見込めるのではないでしょうか。

入口等にモニターを設置し、同システムを導入すれば、受付や案内の無人化は一気に進むでしょう。人手不足による無人化が加速する時代のニーズに、ガッチリと合ったサービスかもしれません。

▽NTT XRコンシェルジュ公式サイト
https://www.nttqonoq.com/service/xrconcierge/

発売前の最新デバイス展示も

最後にご紹介するのは、発売前の最新XRグラスです。

こちらは今年2月、スペイン・バルセロナで開催された世界最大のモバイル関連展示会「MWC Barcelona 2024」で出展されていたデバイスです。NTTコノキューのグループ会社であるNTTコノキューデバイスが開発を手掛けており、販売に先立ち、ここ「XR BASE」で「試作モック」が展示されています。

今年度中の販売を目指して、目下開発中とのこと。

このデバイスですが、なんといっても驚くのはその“手軽さ”です。従来、XRデバイスはゴーグル型のものが多く、重くて着脱も面倒になりがちというデメリットも指摘されてきました。

しかし、このデバイスは少しフレームの厚い眼鏡といったデザインとサイズ感で、より手軽で日常的な使用が期待できます。

来場者が触れるのは禁止ですが、スタッフの方が手に持って軽さやサイズ感を説明してくれます。

モニターでは、着信が来て眼鏡を触ると通話できたり、リアルタイム翻訳によって他言語の人と会話ができたりといった活用イメージを含む、同デバイスのコンセプトムービーも流れていました。

発売前ということもあって、後日発売される製品とは仕様が異なる場合もありますが、これからの生活やビジネスのスタイルに変化をもたらしてくれそうだと、期待が膨らむ展示でした。

また、スタッフの方はこうしたデバイスが「今年から来年にかけて、各メーカーから出てくるのではないか」と続々と登場することも予想されていて、市場の成長という点でもこれからの発展が楽しみです。

今回、「XR BASE」での体験を通じて感じたのは、日本のビジネスシーンの輝かしい未来でした。

人手不足や後継者不足、リモートワーク普及に伴うビジネスコミュニケーションの変化など、ビジネスにおける課題が山積している昨今。

今回体験した技術は、まさにこうした課題解決を1歩も2歩も進められると感じるものでした。まだ未熟な若手は「NTT XR Real Support」で効率的に技術を学び、未だリモートワークに戸惑うベテランは「NTT XR Lounge」でリアルオフィスのような感覚に回帰できたりと、あらゆる世代に有効だと感じられたのも、良いと思ったポイントのひとつです。

近未来的な技術の数々に、「XRを通じたDX化で、日本のビジネスはさらに発展していきそうだ!」と希望を抱かせてくれるのが、ここ「XR BASE」でした。

実際の体験に加え、知識豊富なスタッフの方が詳細に解説してくださって理解が深まるので、XRを利用したこれからのビジネスシーンの変革に興味のある方は一度は訪れた方がよい施設と言えるでしょう。

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施設名称:XR BASE

公式サイト:https://www.nttqonoq.com/xrbase/

所在地:東京都千代田区外神田1丁目17 秋葉原駅構内
    電気街改札口を出て南へ徒歩15秒(みどりの窓口隣)

営業時間:午前10:00~午後8:00(入場無料)

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