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数万円で世界中旅行し放題?Googleのストリートビューを使ったVR旅行アプリ「Wander」

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お金も時間もかけずに世界中旅行できるとしたら・・・

好きな時に好きな場所に行ける生活をしたいと思っていても、時間やお金の問題から、現実は厳しいもの。そのような生活を送るのはハードルが高いです。

いつかはそんな生活ができればと思っていたら、なんとテクノロジーがこの夢を叶えてくれそうです。


VRで世界中を旅行?

好きな時に好きな場所に行けるなんて漫画の世界の話のようですが、VRデバイスとアプリさえあれば、まるで空間をワープするような体験が可能になります。

VR旅行アプリ「Wander」

(出典:Wander|Meta Store

そんな夢のような体験をかなえてくれるのが「Wander」というアプリです。Meta QuestなどのVRヘッドセットでGoogleストリートビューを視聴できるアプリで、自分の部屋にいながら、世界中のあらゆる場所を訪れることができます。

世界中を旅行してみたり、旅行をする前にどういったところなのかを調べてみたり、昔の思い出の場所を訪れてみたりなど、使う人によって自由に楽しむことができます。VR用のストリートビューアプリは他にもありますが、このアプリの良いところは“シンプルで使いやすい”という点。

地図で行きたいところを指定して、あとはコントローラーで自由に歩き回るだけで、あまり深いことを考えずに操作できるのはとてもありがたいですね。

2022年には学校法人角川ドワンゴ学園が運営する私立通信制高等学校のN高にて、このWanderを使ってさまざまな場所を巡る『バーチャル修学旅行』が行われたとのこと。使い方次第でこのVR旅行の可能性は無限大です。

WanderでのVR旅行の良い点

そもそもVRで旅行するのは楽しいの?本当に旅行気分を味わえるの?と考えてしまう人も多いかもしれませんが、実際に体験している筆者が考えるメリットは以下の通りです。

コストが低い

VRデバイスを持ってさえいれば、Wanderのアプリは1,000円以下で楽しむことができます。サブスクリプションではなく買い切りなのでとても経済的です。

最新型のMeta Quest 3ではなく、一つ型落ちのMeta Quest 2でも十分に楽しむことができます。10万円もしない(Meta Quest 2なら5万円もしません!)金額で世界中を飛び回れるのは、旅行好きにとっては非常にお得な気持ちになれます。

移動時間がかからない

Wanderでの旅行では移動時間がかからず、どこへでも一瞬でジャンプできます。海外旅行をしようと思うと、旅行中の多くの時間を移動することに取られてしまいます。しかし、目的地を選択するだけで一瞬で移動できるため、旅行のメインである観光に多くの時間を使うことができます。

とんでもないプランが実現可能

通常の海外旅行となると、目的の国を絞って訪れることがほとんど。しかし、日本からアメリカ、アメリカからイタリア、イタリアからオーストラリア・・・といったように、とんでもないプランだとしてもWanderなら旅行することができます。

また一生に一度は行ってみたい世界遺産などの貴重な場所へ1日で何箇所も行くことができます。

実際に旅行するとなると、かなりの時間とお金と労力がかかりますが、Wanderならどんな複雑なプランを計画しても実行することができます。

歩かないので疲れない

実際の旅行の場合では、体力が必要です。長距離の移動に加えて、観光をして回るためには歩くことは必要不可欠です。しかし、Wanderであれば歩かずにいくらでも移動することができます。

旅行が好きだったけど体力的にもうきついかな・・・と思っていた人や、歩くことが難しい状況の人にとってもおすすめです。

WanderでのVR旅行の惜しい点

残念ながらまだ現代の技術では実際の旅行には及ばないところがあります。

リアルタイム性がない

今回紹介しているWanderはGoogleストリートビューを利用しているので、リアルタイムで更新されるものではありません。あらかじめ撮影されたものを見るため、実際に通行人が動いたり車が通ったりすることはないです。

いつかリアルタイムで更新されるものが出来たら最高なのですが・・・未来に期待して待ちましょう!

3DVR※ではない

動画やゲームなどでは3DVRが当たり前になっておりますが、こちらもGoogleストリートビューが表示されるため、残念ながら3Dではありません。

※3DVR:奥行きのある3次元の立体的な仮想現実のこと

しかし、現時点でもかなりの没入感があるので、今後3Dに対応しているアプリが開発されたら、どうなってしまうのかワクワクしますね。

触り心地や匂いは体験できない

当たり前のことではありますが、ものを触ったり匂いを感じたりすることは出来ません。

現在、触覚や匂いを伝えるデバイスも登場してきているので、近い将来このような感覚も体験できるようになるかもしれません。

ショッピングや現地での飲食はできない

旅行の醍醐味である、ショッピングや現地での飲食は出来ません。人によっては、これが一番デメリットに感じてしまうかと思います。

現状のVR旅行はあくまで観光のみを楽しむものとなっています。

現地の人とのコミュニケーションはできない

ストリートビューを見て回るため、その土地にいる人とのリアルなコミュニケーションは図れません。異文化コミュニケーションも旅行での大事な体験の一つだと考える人にとっては、マイナスな要因になるかも。

ただし、Wanderには世界中からさまざまな人が参加しているので、現地を案内してくれるツアーコンダクターのような人がいることもあるそうです。そちらはぜひ自身で体験してみてください。

ハマってしまうWanderのおすすめの使い方

最後にWanderでのVR旅行にどっぷりとハマってしまった筆者のおすすめの使い方を紹介します。

自身が行きたいと思っていたところへ行く

まずはタイトル通り。ストリートビューがあるところだったらどこへでも行けるので、今まで行ったお気に入りの場所から、はたまた行ったことがない憧れの場所まで瞬時に行くことができます。

まさしくVR旅行の醍醐味であり、是非一番初めに体験してもらいたい機能です。

知らない場所にジャンプして、新たなる世界を楽しむ

一通り行きたいところに行き終わった後は、自身が全く知らない場所に行くことをおすすめします。

そんな時に便利なのが、「ランダム機能」です。

この機能を使うと世界中のいろんな場所へランダムにジャンプすることができます。自分では思いつかなかった場所に飛ばされるので、毎回新鮮な感覚を味わえます。

タイムマシンのように過去にジャンプする

現実の旅行ではあり得ない、時間軸を超えた過去への旅行が可能なのもVR旅行のいいところ。特に都市部などは街の移り変わりが早いのでおすすめです。

「タイムライン機能」を使うとGoogleストリートビューカーが過去に撮影した映像を見ることができます。

タイムリープすることで、例えば、3年前は小さな店が立ち並んでいた場所が巨大なビルになっているなど、都会の変貌を感じることができます。

友達と一緒に旅行する

こんなに楽しいVR旅行を一人だけで楽しむのは勿体無い。
Wanderを使えば、VRゴーグルを持っている友達と一緒にVR旅行をすることができます。離れた場所にいる友達と一緒にVRで海外旅行をすることも可能です。

また、実際に旅行に行く際の下調べを友達と一緒にWanderで!という使い方も便利です。友達の地元を紹介してもらうなどの使い方も面白いかもしれません。

当時コロナ禍で思うように外に出られない最中、このWanderにとても心を癒されました。ぜひ皆様もWanderで世界中を飛び回ってみてください。

▽Wanderはこちらから
Wander | Meta Store

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この記事を書いた人
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