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Meta Horizon Worldsが世界展開!メタバース普及のカギとなるか

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Metaは2024年6月25日、同社が運営する「Meta Horizon Worlds」のアクセスを拡大することを発表しました。

これまではアメリカ、カナダ、イギリスなど限定された国でのみ提供されていましたが、Meta Questシリーズが販売されているほぼ全ての国での利用が可能になりました。

この世界展開により、仮想世界を介したグローバルなコミュニケーションは拡大していくのでしょうか?

Meta Horizon Worldsとは

「Meta Horizon Worlds」(以下「Horizon Worlds」)は、Metaが開発したメタバースプラットフォームです。ユーザーは自身のアバターを作成し、VR空間で他のユーザーとコミュニケーションを図ることができます。

MetaがHorizon Worldsを発表したのは2021年12月のこと。社名をFacebookからMetaへと変更した同年10月28日からほどなくのタイミングで、同社がHorizon Worldsをメタバース戦略の中核にするべくリリースされました。

そこから少しずつバージョンが上がり、システム改善なども行なわれ、約3年が経過してようやくの全世界リリースとなったわけです。

ここまで時間がかかった原因について詳細は不明ですが、多言語対応などに時間を要したのかもしれません。

コミュニケーションもバーチャル体験も収益を得ることも可能、だがしかし・・・

Horizon Worldsではユーザー同士、コミュニケーションを楽しむこと以外にも、アバターを操作しながらゲームをプレイしたり、イベントに参加したりといったことが可能です。

ユーザーは自分でバーチャルコンテンツを作成して販売することや、オリジナルの「ワールド」を作成して他のユーザーを誘い入れ、入場料を得ることもできるなど、クリエイター向けの機能も搭載される予定になっています。

さらに、企業が仮想ショールームを作って商品を紹介したり、地方の観光協会がバーチャルツアーを開催したりといった、仮想世界ならではの体験も可能です。

ただし――。Horizon Worldsで利用できるアバター造形は「好みが分かれる」といわれています。

かつてHorizon Worldsがヨーロッパでリリースされた際、MetaのCEOのMark Zuckerberg氏自身のアバターが公表され(おそらくZuckerberg氏本人が作成したもの)、さらに、本人がFacebookアカウントで投稿したのですが、そこで賛否両論が巻き起こりました。

アクセス拡大が進む現在もアバターの造形は大きく変わっていません。「Horizon Worldsってどうなのかなぁ・・・」と思いとどまる人もいるかもしれません。

なおHorizon Worldsはリリース直後にはMeta Questだけでしか利用できませんでしたが、その後、MetaはスマホやWebブラウザで利用可能にすると発表しています。

利用できるプラットフォームが拡大することで、今後は必ずしもMeta Questを装着したVR空間ではなくとも、アバターを操って交流したりゲームしたりといったことが可能になりそうです。

Horizon Worldsでメタバースに火が付く?

世界で展開が広まり、スマホやWebブラウザでも利用できるようなれば、Horizon Worldsは流行るのでしょうか――?

日本でのHorizon Worldsの利用は、日本国内のMeta Questユーザーに対して段階的に行なわれるため、じわじわと話題になっても良さそうですが、今のところ反響の声は聞こえてきません。

FacebookやX(旧Twitter)で、Horizon Worldsについて投稿(ポスト)している日本人がいないか探してみましたが、今のことろほとんどいないようです。

ところでHorizon Worlds以外にも、すでにサービス提供されているメタバースプラットフォームは少なくありません。「VRChat」「Rec Room」「ZEPETO」「cluster」「DOOR」などなど、それこそ枚挙に暇がないというほどです。

ただ、それぞれのサービスは、多くの現代人が利用している各種SNSほど普及している訳ではないといえるでしょう。

2003年に登場したメタバースプラットフォームの先駆け「Second Life」も一時期、大きな話題になりましたが、メタバースを普遍化するには至りませんでした。

なお、Second Lifeはサービス開始から20年が経過した現在でも利用できるので、懐かしく思う方は久しぶりにアクセスしてみるといいかもしれません。

それはともかく、Meta社は社名を変更するほどメタバース推進を掲げています。社名変更時には、メタバースの利用者数を10年間で10億人に到達させるとして、そのためにメタバース事業に膨大な予算を割いていくと報道されました。

2024年まで同社のXR/メタバース部門・Reality Labsは約550億ドルの損失を出しているものの、2024年第1四半期では前年同期比で約30%増の4億4000万ドルの収益をあげたそうです。

また2026年までにReality Labsへの予算が約20%削減されるという報道もありますが、それでもまだまだメタバース事業への投資は続きそうです。

Metaが描く構想の中で、Horizon Worldsは重要な戦略の柱として捉えられ、まずはHorizon Worldsのユーザーを獲得することで、技術的ノウハウやユーザーフィードバックを蓄積していきたいと考えているのでしょう。

一方で、メタバースプラットフォームは数あれど、覇権を握っているサービスはまだ今のところありません。Horizon Worldsもまた発展途上であり、ユーザーの反応によって、より充実したサービスへと進化していくのではないでしょうか。

業界をけん引するMetaの事業ということで、今後Horizon Worldsが流行すれば、メタバースの利用者増加に大きく弾みがつくことになる可能性があります。

その“波”に乗り遅れないように——。「Horizon Worldsってどうなのかなぁ・・・」なんて言っている皆さんも、とりあえず体験してみることで心象が変化するかもしれませんよ。

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