ヘッドマウントディスプレイとは?
ヘッドマウントディスプレイ(HMD)とは、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)、MR(複合現実)などを体験できる、ゴーグル型やメガネ型の形状で頭に装着するデバイスです。
代表的な製品として、Meta Quest 3やApple Vision Proなどがあります。
昨今では、ゲームなどのエンターテイメント分野だけではなく、教育や医療、ビジネスといったシーンでも広く活用されています。
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ヘッドマウントディスプレイの形状
ヘッドマウントディスプレイには大きく2つの形状があります。
- グラス型
- ゴーグル型
グラス型は、軽量で長時間の使用でも負担が少なく、グラスを通して現実世界の景色とデジタル情報を重ねて見られるメリットがあり、ARデバイスで多く採用されています。
一方ゴーグル型は、現実世界の情報を完全に遮断できるため、高い没入感が得られます。主にVRデバイスで採用されています。
昨今では、現実世界をカメラで撮影して、デジタル情報を合成できるMRデバイスも発売されています。
ヘッドマウントディスプレイでVRやAR、MRを実現する仕組み
ヘッドマウントディスプレイはマイクロディスプレイと表示部分に分けられます。
- マイクロディスプレイ
ヘッドマウントディスプレイには超小型のディスプレイが搭載されています。
このマイクロディスプレイにはマイクロOLEDやLCOS(Liquid Crystal On Silicon)といった種類があります。
- 表示部分
仕組みによって、以下の3つのタイプ(型)に分けられます。
- 完全没入型
- ビデオ透過型
- 光学透過型
1.完全没入型
完全没入型は、現実世界の視覚情報を完全に遮断した環境で映像や情報を投影する方法です。ユーザーは現実世界から完全に切り離されたような、没入感の高い体験ができます。
VRゴーグル(VRヘッドセット)に採用されている方式です。
2.ビデオ透過型
ビデオ透過型では、ヘッドマウントディスプレイに搭載されているカメラで現実世界の映像を撮影し、さらにデジタル情報を合成します。両者を合成しているため、現実感のある映像表現ができます。
実際、次のように見えます。
3.光学透過型
光学透過型は、レンズ越しに見える現実世界の視覚情報に、デジタル情報を重ね合わせ、投影する方式です。
ハーフミラーを使ったバードバス方式や、導光板を使ったウェーブガイド方式などがあります。